日本ペンクラブ会員になりました
皆さんに報告があります。
2008年(今年)6月に、僕は「日本ペンクラブ」の会員にさせて戴きました。
ノンフィクション作家、吉岡忍さんの推薦で、理事会で一致して入会が認められました。
僕は今まで「日本ペンクラブ」について、よく知りませんでした。しかし昔の友人、特に新劇関係の人から
「ハンチョウ(俳優座養成所時代の僕のアダナ)すごいじゃないの、おめでとう」と言われ、これはすばらしいことなんだと思いました。
* * *
入会後「日本ペンクラブ」から、最初の例会の案内がきました。そこに近況を書く欄がありました。僕は次のように書きました。
「入会させて戴き、光栄です。
日本ペンクラブは、言論の自由を守り、
権力を嫌う集まりと認識しております。
これでよろしいでしょうか
愛川欽也」
次に、最近ある雑誌に書いたエッセイを載せます。
やさしさが運んでくる小さな幸せ
「他人(ひと)の不幸は蜜の味」という言葉があるけれど、本当に厭な言葉だ。誰でもみんなそうだ、とは言わないが、人間ていうのは、何で他人の不幸話が好きなんだろう。他人の噂に首を突っ込みたがるのだろう。
話をしているとすぐに他人の噂話が出て、しかも悪口を並べる人がいるよね。聞いている方も厭な気持ちになる。でも、厭な気持ちにならない人は、負けずに悪口を始める人だよね。
テレビがそうだ。ワイドショーの中身では、これがメインになったりする。噂話の中身は、誰かの失敗話、破局話、倒産、スキャンダル、事故、犯罪、そして病気に、死だ。
人間、生身で暮らしているのだから、いいことばかりが続くわけがない。
誰にだって、どこかでいつか噂話用の物語が生まれる。それが井戸端会議(今は井戸がないけど……)になり、それがテレビの特に昼間の主婦の皆さん向けの時間のワイドショーの中身になる。
近頃は、以前よりは出演者もかなり客観的な言い回しになってきたが、昔はひどいものだった。
誹謗、中傷、批判、説教、しまいには攻撃まですることで、正義を装う人たちがいた。そんなテレビ番組に人気が集まり、攻撃された人はテレビから遠ざかり、引退までしてしまった人もいる。何人もテレビから去っていった。もったいない話だ。一方、誹謗中傷屋の方々は、生きながらえている。
私たちの生活の中の会話でも、妙な言い方で話を始める人がいますよね。久しぶりに町で逢ったりすると、いきなりこんな言い方で話を始める人がいる。
「あら、顔色が悪いわね」
「どうしたの? どこか具合が悪いんじゃないの?」
「少し痩せたんじゃない?」
「あら、近頃、元気ないわね?」
などなど「大きなお世話……」と言いたくなるような言葉をかけてくる人たちがいる。クセにしては、悪いクセだ。本当に心配しているのなら、こんなことは言わないと思う。もし、悪気がなくて言っているのだとしたら、なおさらタチが悪い。こんな言い方をされたら、返す言葉でやっつけてやりたいと思うけれど、まさか、
「おや、誰かからあなたが死んだって聞いたのだけれど、生きていたのですね。驚いたよ」
なんて、言えませんよね。
話をするのだったら、相手を喜ばせたり、楽しくさせたり、そういう話し方ができないだろうか。
「しばらくお逢いしなかったら、また若々しくなられましたね。何か秘訣があったらお教えください……」
「顔色がいいですね。あなたって艶がいいからうらやましい……」
「何かいいこと、あるのでしょう。幸せそう」
「あなたと逢うと、元気がもらえるのよ」
……とか、そんな会話ができたら、きっとあなたのことを相手も好きになってくれるし、あなた自身も幸せになると思う。
もう一度言いますが、人間、誰だって生身で生きているのだから、様々な出来事とぶつかり、悩んだり、苦労したり、暗い日々を送らなければならないことがある。そんな時、人に逢って、ほんの少しの喜びがもらえたら、それが人生の応援歌になって、元気や勇気が生まれるのではないかな。
普段から、言葉や人とのふれあいに優しさを与えている人は、知らず知らずのうちに他人を幸福にすると思う。
本来、人は優しい動物だと思いますが、違いますか?